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任意整理を依頼できる専門家

最終更新日：2025年01月07日

１　任意整理を依頼できる専門家は弁護士と認定司法書士のみ

　任意整理を取り扱うことができる専門家は、弁護士と認定司法書士（簡裁訴訟代理等関係業務の権限を持つ司法書士）のみです。

　これら以外の者で債務整理を扱うことを掲げている事業者等があっても、任意整理を依頼することはできませんのでご注意ください。

　また、認定司法書士の場合、個別の債務額が１４０万円以下の任意整理のみを取り扱うことができるほか、訴訟への対応が必要な場合、簡易裁判所を管轄とする事件のみ扱うことができます。

　弁護士にはこのような制限がありません。

　以下、それぞれについて詳しく説明します。

 

２　個別の債務額による違い

　弁護士は、個別の債務額がいくらであっても、任意整理を扱うことができます。

　一方、認定司法書士は、個別の債務額が裁判所法第３３条第１項第１号に定められた金額である１４０万円を超えている場合、貸金業者等との交渉等をすることはできません。

 

３　訴訟の対応が必要な場合

　返済が困難になり滞納が続いていると、貸金業者等から訴訟が提起されることも珍しくはありません。

　このような場合、実務的には、訴訟への対応をしつつ、訴訟外で任意整理を進めて和解をして訴訟を取り下げてもらうか、訴訟手続きにおいて和解をすることが多いです。

　弁護士の場合には、どの裁判所で訴訟への対応を行う場合であっても、対応することができます。

　これに対し、認定司法書士の場合には簡易裁判所で係属している場合のみ対応が可能ですので、地方裁判所に訴訟が提起された場合や、何らかの事情によって簡易裁判所から地方裁判所に控訴する場合には、弁護士に依頼しなおす必要があります。